こんにちは。センター北駅徒歩1分の歯医者、スマイル10デンタルクリニックです。
フィットネス24という24時間営業のフィットネスクラブがスマイル10デンタルクリニックが入るヨツバコの5階にオープンしました。 私も会員になり、先日早朝の5時30分に行ってきましたが、すでに4名ほどが汗を流していました。平日にもかかわらずです。出社前の朝の健康づくりでしょう。皆さん、汗を流しながらスポーツドリンクを飲んでいました。
スポーツドリンクには電解質も糖分も補給してくれる働きがあり、アスリートの水分補給には最適です。ニューヨークのセントラルパークでジョギングするランナーの間では背中に背負ったタンクバックにスポーツドリンクを入れて走りながらな飲むのが流行ったそうです。 しかし、その結果、意外なことが問題になりました。それは多くの市民ランナーに虫歯が多発したことです。
なぜ、スポーツドリンクを飲むと虫歯になりやすいかのか、その理由をご存知ですか?実はスポーツドリンクに含まれる酸が硬いエナメル質を溶かして薄くしてしまうと、虫歯に対する防御が弱くなってしまうからなのです。
スポーツドリンクの酸性度はpH約3.5で、エナメル質を溶かしてしまうpH5.5を大きく上回っています。長い時間スポーツドリンクに歯がさらされると、酸蝕症といって歯の表面のエナメル質が病的に溶け、そのうえ、成分に含まれる砂糖を虫歯菌が盛んに食べて酸を出し、虫歯を作ってしまうダブルパンチの危険性があります。
こんなお話をすると、スポーツドリンクはまるで良くないもののようですが、けしてそうではありません。虫歯が怖いからと運動中に水やお茶だけを飲んでいると、電解質不足になり頭がボーッとしたり、痙攣をおこしてしまうことさえあるのです。お正月恒例の箱根駅伝でも、各大学は研究を重ねてそれぞれオリジナルのドリンクをランナーが補給所でキャッチして水分補充していますね。
また、最近はキシリトールのような虫歯菌が酸を作れない糖類を配合しエネルギー補給効果狙っているものもあります。しかし、このような糖は歯にとっては良いのですが吸収に時間がかかったりお腹がゆるくなってしまう傾向があり、 スポーツの現場では敬遠されることもあるようです。
高いパフォーマンスを要求されるアスリートにとって必須なのは、水分、電解質とともに、運動で失われたエネルギーを素早く補給できる砂糖が入ったドリンクなのでしょう。スポーツは筋肉を使うだけでなく、頭脳をフルに使います。砂糖が分解されてできるブドウ糖は、脳を動かす栄養源になるため、とても大切なものなのです。
スポーツドリンクは各メーカーが時間と多額の開発費をかけて作った優れた飲み物です。こういうと大げさかもしれませんが「スポーツドリンクは薬だ。」と思ってよく理解して取り入れることが大事。薬も飲みすぎれば副作用がありますね。飲むごとにひと口水を飲む、口をすすぐなど対策をきちんと行っていけば、極限状態で活躍するアスリートや夏場の熱中症対策にとって、強い味方になるはずです。
スポーツドリンクを私たちの味方として上手に活用していきましょう。
※休診日:金曜日、ヨツバコ休館日