ホーム »ブログ

子どもの歯並びが悪くなっている?

こんにちは!
横浜市都筑区 センター北駅から徒歩1分のSMILE10デンタルクリニックです!

10月に入り、季節のうえでは秋。日中は過ごしやすくなってきましたね!
朝晩も冷え込むようになってきましたので、体調を崩さない様気を付けましょう!

さて、先日、気になるニュースがありました。
それは、「子どもの歯並びが悪くなっている」というニュースです。

その内容は、子ども達の歯並びを現場で見ている全国の歯科医師約1,000人を対象に、「子どもの歯並びは年々悪くなっていると感じますか?」と質問したそうです。
その結果は驚くべきもので、回答した歯科医師の実に98%が「はい」つまり、「子どもの歯並びが年々悪くなっている」と答えていました。
じつは実際に日々患者(子ども)さんの歯、お口の中を見ている我々が歯科治療の現場で感じている率直な感想でもあります。
皆さんもニュースやコラムなどで見たことがあるかもしれませんが、日本人が食べ物を食べる際、「物を噛む回数」が減り顎が十分に発達していない、と言うようなニュースが一時期流れていたことがありました。
もちろん、これだけが原因では無いのでしょうが、一つの要因ではあります。

子どもの歯並びが悪くなる原因はいくつもあります。子どもの歯並び相談にいらした保護者の方から「遺伝で歯並びが悪くなったのでしょうか?」と、ご質問を頂きます。遺伝も歯並びが悪くなる原因の一つと言われていますが、生活習慣の変化も大きく影響しています。

<歯並びが悪くなる要因>
・柔らかい食べ物が多くなり、咀嚼回数(食べ物を噛む回数)の減少
・成長期の口呼吸
・幼児期の指しゃぶり

歯並びが悪いことはいけないことではありません。ですが、近年の最新研究では、「歯並びが体の発達」にも影響する事が分かっています。

例えば、これは成人の方に多いのですが、歯並びが悪いと歯磨きの時に歯ブラシで磨きにくい箇所ができてしまい、毎日の歯ブラシが適切に行えていないと、「むし歯」や「歯周病」のリスクが増えます。
歯並びが悪い状態が、知らず知らずのうちにむし歯や歯周病に繋がる可能性があり、年を取った際に歯を失ってしまう要因になります。
子どもの場合、歯並びや噛み合わせが悪いと、顎周りの筋肉が発達せず、顔の輪郭にも影響が出る事もあります。
実際に、当院の子ども矯正治療(マイオブレース)を受けて、治療から数カ月~1年ほどすると、歯並びが良くなるだけでなく、「顔の形」が変わり保護者の方も驚く事がよくあります。※治療の進捗や結果には個人差があります。
意外に知られていませんが、子どもの歯並びの影響は顔の形だけでなく、小学校~中学生頃には、スポーツや運動にも影響が出ると言われています。これは歯並びや咬み合わせが悪いため、力を入れる時に歯を食いしばる事が出来ず、運動能力・運殿結果に差が出る事があるそうです。
スポーツをやっているお子さんは、一度歯並びの状態を相談してみるのも良いかと思います。

昔は、「歯並び」の矯正は見た目の美しさという審美的な面が強いイメージがありました。
しかし、近年の最新研究で歯並びが体の発育に影響する事が分かったこともあり、ここ数年は「子どもの健康と健やかな成長」のために、歯並びを治したり歯並びが悪くならないように予防する方がとても増えています。

歯科に関する研究や積み重ねた経験、ノウハウにより、幼児期から定期的にお口の状態を管理することで、歯並びの状態を定期的にチェックして「歯並び」が悪くなる事を事前に予防し、そもそも歯並びが悪くなる原因自体を改善する事ができるようになったのです。
当院でも最新の予防矯正「マイオブレース」を導入しています。
最新の予防矯正マイオブレースでは、子どもに出来るだけ負担が掛からないように、取り外し可能なマウスピースを使い、子どもが楽しくできるアクティビティ、食生活や習慣、食べる物の選び方を専門家がサポートします。
歯並びが悪くなる原因は、呼吸や嚥下(飲み込み)、咬み合わせ、舌の位置などの悪癖と、顎の発達が十分に促されず生えてくる歯が並ぶスペースが無くなることです。
最新の予防矯正マイオブレースでは、歯並びが悪くなる大きな要因をトレーニングで改善していきます。
しっかりとトレーニングを行う事で、歯並びが悪くなる原因自体を取り除きますので、子どもが成長しても後戻りする事がなく、大人になって追加の矯正を行う必要が無くなります。

歯並び矯正というと敷居が高いイメージかもしれませんが、子どもの成長に関わる身近なサポート方法の一つとしてどんどん広がっています。
口呼吸をしていたり上手く食べ物が呑み込めなかったり、子どもの歯並びに問題無いか気になる方はぜひ一度、当院にご相談してみませんか?

専門の教育研修を積んだプロの歯科医師、歯科衛生士が子どもたちが楽しく通えるように全力でサポートいたします!

もちろん、歯並びの改善は子どもだけではありません。大人の方でも遅くはありませんよ!
成人の方にも、最新のマウスピース矯正インビザラインで歯並びを治す事も可能です。
当院が皆さんの歯並びを正確に診断して適切な治療をご提案しますので、お気軽にご相談ください!

 カテゴリ:Smileブログ

認知症の発症と歯周病の関連性

こんにちは!
横浜市都筑区 センター北駅から徒歩1分のSMILE10デンタルクリニックです!

毎日猛暑が続きますが、皆様ご体調はいかがでしょうか。
真夏ですので、とにかく熱中症への警戒と予防が重要です。
熱中症への予防には、しっかりと睡眠をとること、水分と塩分の補給、室内にいる際もエアコンを使用する等、
体温調節に気を付けましょう!
特に、ご高齢の方やお子さまは体温調節にくれぐれもお気をつけください!

さて、皆様は「認知症」をご存じの事と思います。
「認知症」は、様々な原因により脳細胞の働きが悪くなってしまい、記憶力や判断力に障害が発生し、日常生活に支障をきたす病気で、「加齢によるもの忘れ」とは違います。
この認知症ですが、日本ではなんと65歳以上の方の5.4人が認知症と言われています。
※平成29年 内閣府調査より

認知症にはアルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症・前頭側頭葉変性症等の種類があり、投薬により進行を遅らせる治療がありますが、根本的に病気を治療する治療法は未だ確立されていない病気です。
認知症にも様々な型がありますが、治療法が確立されていない上記の3つの型が、認知症の94%を占めていると言われています。(アルツハイマー型認知症が70%)
病気を治す治療法が確立されていないため、認知症に対する様々な予防法が提唱されています。

そして、最近の研究では認知症の発症には歯周病が関わっている可能性が高い、という事が分かり始めてきました。

認知症は、脳の神経細胞に異常が発生し、自分の行動、身近な人や物の名前が思い出せなくなる記憶障害、判断能力の低下等、日常生活を阻害してしまう病気です。メディアでも認知症を取り上げていますので、皆さんもご存じの方が多いかと思います。

この認知症ですが、先日、九州大学の最新研究で認知症患者の脳内から「歯周病の原因菌」が検出されたとニュースがありました。この研究により、認知症の治療法開発につながるのではないかと注目されています。

これまでも口腔内の細菌が増殖することで全身疾患、体全体にも悪影響があることが分かっていましたが、社会問題にもなっている認知症も「口腔内の環境」が関係している可能性が出てきています。
今回の研究を行った九州大学研究チームからも「正しい歯磨き、定期的な歯医者での検診とクリーニング」を勧めています。

歯周病は国民病の一つで、50歳以上の日本人では約80%が歯周病と言われています。
認知症は、アミロイドベータという異常なたんぱく質が、長年脳に蓄積する事で発症します。
そして、歯周病菌がこのアミロイドベータの脳への蓄積を加速させてしまう事が判明したのです。
また、歯を失うことも認知症になり易いと言われています。

「お口の中を清潔に保つ」ための予防が重要であることは、単にむし歯予防や口臭予防だけでなく、認知症だけでなく、様々な病気の予防にもなり体全体を健康に保つことに繋がります。

では、歯周病を予防するためにはどうすれば良いでしょうか。
それは毎日の歯磨き(セルフケア)と、歯科医院で行うプロフェッショナルケアが重要です。

まず、皆さんが毎日のご自宅で行う歯磨き(セルフケア)ですが、歯ブラシだけでは歯の汚れの6割程度しか除去できません。歯の汚れの残り4割は歯と歯の間や、「歯周ポケット」に残ってしまっています。
ご自宅でのセルフケアでは、歯ブラシと歯間ブラシを使ってケアを行いましょう。
また、歯ブラシや歯間ブラシは様々な種類があり、皆さんのお口の状態によって最適な種類があり、正しい使い方でしっかりとケアする事ができます。
皆さんに合った適切なケアグッズは、当院の歯科衛生士がご提案できますので、お気軽にご相談ください。

お口の予防でもう一つ重要なことは、定期的に歯科医院でプロフェッショナルケアを受けることです。
歯科医院のプロフェッショナルケアでは、毎日のセルフケアでは落としきれない歯の汚れを最新のエアフローで除去し、むし歯やお口のトラブルを早期発見することができ、プロの歯科衛生士が歯磨きの方法等を丁寧にご案内します。
定期的にプロフェッショナルケアを受けることで、将来の健康維持にも繋がりますので、
毎日のセルフケアと定期的なプロフェッショナルケアをしっかりと行いましょう。

さて、こういった口腔ケアの習慣ですが、お子さまは勿論ですが、大人から始めても遅くはありません。
まずは歯科医院で検診を受け、毎日のセルフケアの方法や自分に合ったケア用品を使うことから始めることで、お口の状態を向上させることができます。
お子さまの場合、できるだけ早めに口腔ケアの習慣を身に付けることが重要です。むし歯予防、歯周病予防だけでなく、定期的に歯科検診を受けることで歯並びのチェックが早めにできます。

なお、新型コロナウィルスの影響で「歯医者に行くのが心配・・・」という方もおられるかと思いますが、当院をはじめ、多くの歯科医院では感染症対策に力をいれています。
医療として歯科は新型コロナウィルスの出現前から、様々な感染症の予防に力を入れてきました。
当院でも新型コロナウィルスを始めとした感染症の予防に力を入れていますので、安心してご来院ください!

歯科医師、歯科衛生士がしっかりと皆さんの口腔ケアをサポートしますので、まずは歯科医院に足を運んでみましょう!

 カテゴリ:Smileブログ

口腔ケアが免疫力をアップさせる

こんにちは!
センター北駅 徒歩1分のSMILE10デンタルクリニックです。

7月も終わりに差し掛かっていますが、気温は連日35℃を超す猛暑ですね!
日中の日差しが強い日は、熱中症対策としてしっかりと水分補給をしていきましょう!

さて、新型コロナウィルス感染症がまた少しずつ広がっているようです。
普段は感染症予防のため、ご自宅で過ごされている方も多くいらっしゃると思います。
マスクを着用する、手洗いをしっかりと行う事が感染予防の方法ですが、感染症予防や感染しても重症化を防ぐには、ウィルスや病気に負けない体の「免疫力」を高める事も重要です。

この「免疫力」とは、体の中に侵入したウィルスや細菌を撃退する、重要な体の防衛システムです。
この免疫力を強化することで、病気に強くなったり、病気に掛かりにくくなります。

では、免疫力を強化するにはどのようにすればよいでしょうか。
免疫力を強化するには、適度な運動、しっかりと睡眠をとること、健康的な食事(発酵食品や野菜)などが
代表としてあげられます。

そして、最近の研究では、「お口の中を健康的に保つ事で、免疫力が強化される」ことが分かってきました。

新型コロナウィルスの登場以来、世界中の研究者が研究を進めており、口腔ケアをしっかりすることが体の免疫力を高める効果があることがわかったのです。
口腔ケアが直接的に新型コロナウィルス感染予防や重症化リスクに関係しているかは研究中の段階ですが、口腔ケアで免疫力を強化することで、インフルエンザへの感染リスクを低下させることは判明しています。
体の免疫力を高めておくことは病気に負けない健康な体を作ることに繋がりますので、様々な感染症や病気に負けないためにも、しっかりと口腔ケアを行う事が重要です。

「口腔ケアが免疫力をアップさせる」と書きましたが、皆さんご存じでしたでしょうか。

人間には、体に害や悪影響を与える微生物やウィルスなどに対して免疫力が働くことで、病気が軽くなったり、病気自体の発症を未然に防ぐ機能が備わっています。病気の発症は、体に害を及ぼす微生物やウィルスと免疫力のバランスが崩れたり傾いたりした時に起こるため、この免疫力を高めておくことが病気を出来るだけ未然に防ぐ効果があるのです。

先に書きました通り、免疫力を高める方法は様々にありますが、その一つが「口腔ケア」なのです。

実はお口の中には様々な細菌(常在細菌)が居ます。この細菌には体を守る細菌もいれば逆に体に悪影響を及ぼす細菌も居ます。お口の中の免疫システムは、この体に悪影響を及ぼす悪い細菌に対してIgAと呼ばれる抗体が駆除するために働きます。ただ、この悪い細菌の数が多すぎるとIgAの働きが間に合わなくなってしまい免疫バランスが崩れてしまいます。そこで、お口の免疫力を高める方法が「口腔ケア」です。

口腔ケアには大きく2種類あります。
皆さんが毎日ご自宅で行っている「セルフケア」。そして、定期的に歯科医院で行う「プロフェッショナルケア」です。
患者様から、「セルフケアとプロフェッショナルケア、どっちが大事?」というご質問を頂くことがありますが、答えは「どちらも大事」です。
ご自宅でのセルフケアは毎日して頂いていると思いますが、念入りに歯磨きをしても、歯ブラシが届かない位置等、どうしても磨き残しが出てしまったり、歯ブラシでは落とせない汚れが付着してしまうことがあります。
そのため、定期的に歯科医院でプロフェッショナルケアを受けてセルフケアでは落とせない汚れを落とし、口腔内の健康状態を良好に維持する事が重要です。
定期的にプロフェッショナルケアを受ける事で、むし歯や歯周病にかかっていないか、もしむし歯や歯周病になっていたとしても、早期に対応できるため歯を失ってしまうような大きなトラブルを予防する事ができます。

SMILE10デンタルクリニックのプロフェッショナルケアでは、
超音波洗浄で、歯ブラシでは取り切れない細部の汚れもしっかりと落としてクリーニングし、
最新の口腔ケア機器「エアフロー」で、歯に傷をつけることなく頑固なプラーク(むし歯の原因となる細菌の塊)や着色汚れも落としていきます。
また、専門の教育を受けた歯科衛生士が、皆さんのお口に合ったセルフケアグッズをご提案し、毎日のセルフケアが効果的に行えるサポートを行っています。

悪い細菌はお口の中のプラークに潜んでいます。毎日の歯磨きをしっかりと行い、定期的に歯医者で磨き残しの除去、口腔状況のチェック、効果的なセルフケア方法の習得でしっかりとお口の健康を保っていきましょう!

病気に負けないための体作り、まずは身近な口腔ケアから始めてみませんか?
当院も感染予防対策を徹底していますので安心してご来院ください!

皆様の口腔ケアサポートはもちろん、生まれたばかりのあかちゃんからお年を召された方まで、SMILE10デンタルクリニックにお気軽にご相談ください!

 カテゴリ:Smileブログ

唾液の大事な役割について

こんにちは!
センター北駅から徒歩1分の歯医者、SMILE10デンタルクリニックです!

6月に入って気温が上がり始め、雨も多くなってきましたね!
梅雨も近く、その後はついに夏がやってきます。季節の変わり目は体調を崩し易い時期ですので、
皆様もお体ご自愛ください。

さて、2021年からの新型コロナウィルス感染症による影響で、長らくマスクをつけた生活が当たり前になっていましたが、今年からマスクの着用は個人の自由となりました。
ただ、医療機関や人の集まる場所では、感染予防のためにマスクを着用される方も多くいらっしゃいます。
屋外・屋内でもマスクをすることが当たり前になりましたが、皆さん、マスクをしていると、口の中が乾いたりしませんか?
マスクを着用した状態では、水分補給をしなくなりやすく、唾液を分泌するための刺激も少なくなって、マスクをしていない状態より唾液が少なくなり、口の中が乾きやすくなるようです。

口の中を潤おしているのは「唾液」ですが、この「唾液」、ただ潤しているだけではありません。
実は、お口の中の健康や病気予防に様々な役目をこなす、大事な存在なのです。

個人差や季節によって差がありますが、唾液は健康な成人では一日1~1.5リットルも分泌されると言われています。
唾液には消化酵素が含まれ、食事の際などは歯でかみ砕いた食べ物を消化酵素が消化し易くする役割を担っています。その他にも、「お口の中の粘膜を守る」役割もあります。
お口の中ってヌルヌルしていますよね?
これは唾液の中に「ムチン」という物質が含まれており、このムチンが食べ物を滑らかにして飲み込みやすくしたり、ねばり気を出して、お口の中の粘膜や舌が、食べ物等で傷つかないようにする大事な働きを持っています。
また、唾液は味覚にも影響します。舌にある味覚を感じる為の味蕾(みらい)に、唾液が味の元となる物質を運ぶことで、食べ物の味を感じることができるのですが、唾液が少ない状態だと味が感じにくくなります。
唾液は消化を助けるだけでなく、お口の中の抗菌作用、免疫作用に物凄い力を発揮しているのですね!

唾液はむし歯の予防にも大事な役割を担っています。
普段の食事の後、お口の中にいるプラーク(細菌の塊)が歯を溶かす酸を出します。
これがむし歯の原因となりますが、このプラークが出す酸を中和して歯の再石灰化を行ってくれるのが「唾液」です。
プラークが出す酸の影響で歯のエナメル質からミネラルが溶け出してむし歯になりますが、唾液の中に含まれているリン酸やカルシウムなどのミネラル成分が歯に補給されることで、歯のエナメル質を健康な状態に戻す再石灰化でむし歯を予防してくれます。
唾液の量が減り、歯の再石灰化が進まない、食べ物がしっかりと消化されず、お口の中の自浄作用が低下してむし歯になってしまうのですね。

また、唾液の量が少なくなってしまうと、歯周病の原因になったり、口臭の原因になったりします。
ご高齢の方の場合、入れ歯の適合が悪くなったり嚥下(物を飲み込むこと)障害が起こったりすることもあります。

普段あまり意識する事の無い「唾液」ですが、このように体の健康や大事な味覚、むし歯予防にとても大事な役目を持っているのですね。

さて、この大事な唾液の量を増やすにはどうすればよいでしょうか。
食べ物を良く噛んで食べる事はもちろんですが、会話やガムを噛むことで唾液の量を増やす事はご存じかもしれません。それ以外にも方法があります。
唾液を増やすには、耳の下にある耳下腺を刺激したり、顎の真下を指でグッと押して舌下腺を刺激する事で
唾液が増えます。
もちろん、こまめな水分補給も非常に効果的です。

私たち歯医者でも、患者さんの口腔環境を調べる際に唾液が重要なポイントになっています。
むし歯や歯周病に掛かるリスクは、一人一人違ってきます。基本となる予防はできるのですが、皆さん一人一人にあった方法でむし歯や歯周病を予防する事もとても大事な事です。
唾液を調べる(「唾液検査」)ことで、皆さんのむし歯の原因や、将来起こる可能性がある口腔環境へのリスクを知る事ができます。

唾液検査は、10分~15分程度で、皆さんのお口の中の状態(むし歯菌や酸性度等)を測定し、むし歯や歯周病、口臭のリスクを調べることができます。
この唾液検査の結果により同じ治療や処方だけでなく、皆さん一人一人にあったお口のケア方法や歯磨き粉、ケア用品等をご提案し、患者さん毎に合った対応が出来ることが大きなメリットです。

最近では、小さな子どもの頃から唾液検査を行う事で、将来のむし歯や歯周病を予防するための予防処置やケアを行い、お口の健康に力を入れる親御さんもとても増えています。
今はお口の中の状態に異常やトラブルがなくとも、将来のリスクを知る事でもっと効果的に予防が出来ることが多くなります。
まずは一度、唾液検査やってみませんか?
ご興味がある方はお気軽にご相談くださいね!

 カテゴリ:Smileブログ

臨時休診のお知らせ

平素はSmile10デンタルクリニックをご利用いただき誠にありがとうございます。

誠に申し訳ございませんが、 下記の日程を臨時休診とさせていただきます。

<終日休診>
・7月15日(土) 終日休診

大変ご迷惑をお掛けいたしますが、ご理解の程よろしくお願い申し上げます。

 カテゴリ:医院からのお知らせ

定期検診の大切さについて


こんにちは、Smile10デンタルクリニックのしまだです。

みなさん、歯医者さんの定期検診には通っていますか?
今回は、定期検診の重要性についてのお話を致します。
どんなことをやっているかもご紹介しておりますので、いつも通っているけど内容が気になる方も、ぜひご覧ください。

定期検診は、一般的にメンテナンスとも呼ばれています。
メンテナンスとは、歯と口の健康を維持するための管理のことです。
歯石やプラークの除去だけでなく、お口の健康が悪くなっていないかも確認しています。
例えば、お口全体の虫歯の検査や、ブラッシング方法のアドバイス、歯周病の検査などを行います。
メンテナンスの期間は、患者さんの歯の状態によって異なりますが、通常は3ヶ月に1回が効果的と考えられています。
歯医者さんに定期的に通うことは、お口の健康を保つために重要なことです。
このブログでは、いくつかの日常的なケアを取り上げていきます。

〇歯肉のチェック
歯周プローブと呼ばれる器具を使って、歯周ポケットの深さをはかります。
健康な歯茎は通常、固くて淡いピンク色をしており、歯の周りにぴったりと収まっています。
歯周病が進んでくると、この歯周病ポケットが深くなっていきます。

〇むし歯のチェック
むし歯は、噛む面だけでなく、歯の根元や直接見えないところにもできます。
そのため、専門的にむし歯のチェックをすることが大切です。

〇ブラッシング指導
虫歯や歯周病を防ぐためには、正しい歯磨きをすることが大切です。
歯科衛生士から直接、正しい歯磨きの方法、歯間ブラシやデンタルフロスなどの使い方を教わる事ができます。
あなたに合ったセルフケアの方法を知る事ができますよ!
また、お子様には染め出しをして、汚れの付きやすい部分を確認することもできます。

〇歯石の除去
歯石は、歯の表面に付着して固まったプラークで、歯周組織の刺激や炎症を引き起こす原因になります。
歯石は自分で取り除くことができないため、歯科衛生士によるクリーニングが必要になります。

〇お口の中の粘膜や病気のチェック
唇や舌、頬、口角などの粘膜に炎症や変化がないかどうかを確認します。
口腔がんなどの早期発見のためには、お口の粘膜に異常がないか確認することが大切です。

〇歯科相談
●むし歯や歯周病など、お口の健康問題に加え、ホワイトニングなどの審美的な問題についての相談も受け付けています。定期検診は、お口を健康に保つためにとても大切です。

●当院では、衛生士専用のユニットを用意し、リラックスした雰囲気でクリーニングができるようにしています。
また、当院では歯科衛生士担当制を採用しております。
いつも同じ歯科衛生士がお口の状態を確認することで、わずかな状態の変化も見逃さないようにしています。
歯科医師、歯科衛生士で協力して、お口の健康を守っていくことにつながりますし、患者さんにとっても同じ衛生士さんという安心感が得られます。

〇歯周病と全身の健康について
歯周病が全身の病気と関係していることをご存知ですか?
歯周病は、歯の健康だけでなく、全身の健康を脅かすものなのです。
どんな病気が関係しているのか、探って見ましょう。

*心臓病(狭心症、心筋梗塞など)
*糖尿病
*脳血管障害(脳梗塞など)
*動脈硬化
*呼吸器疾患
*早産低体重児
*誤嚥性肺炎
など…

以上のような、さまざまな病気と関連しています。
このように、歯周病の影響は口の中だけにとどまらず、全身に及んでいることが明らかになっています。

●歯周病と糖尿病の関係
歯周病がなぜ糖尿病と関係するのでしょうか。
歯周病になると歯茎が腫れて、出血しやすくなったり、膿が出たりします。
そうすると炎症を起こした歯茎の歯周ポケットから、炎症に関係する化学物質が放出されます。
この化学物質の中には体内のインスリン分泌を阻害するものがあります。
インスリンが減ると血糖値が下がりにくくなるので、糖尿病の発症や悪化のリスクを高めることにつながるのです。

●歯周病と、心臓病や脳血管疾患との関係
歯周病になると歯茎が炎症を起こして腫れて、時には歯ブラシなどで軽く触れただけでも出血します。
その時、血管の中に歯周病の菌が入り込み、血液にのって全身をめぐることになります。
この歯周病菌は血液の流れを妨げるので、血管が詰まりやすくなり、狭心症、心筋梗塞などの心臓病や、脳梗塞などの脳血管疾患になりやすくなります。
歯周病が重度であるほど、歯周病菌は血液に入りやすくなります。
調査によると、歯周病に罹患している人は、歯周病でない人に比べて、心臓病や脳血管疾患のリスクが2.8倍高くなると言われています。

●歯周病と呼吸器疾患、誤嚥性肺炎の関係について
日本人の死亡原因ランキング第3位が何かご存知でしょうか?
それは肺炎です。風邪のせいだと思われがちですが、そうではありません。
75歳以上の要介護者の場合、肺炎は死亡原因の第1位となっています。

肺炎の代表的なものは誤嚥性肺炎です。
誤嚥性肺炎は、食べ物を飲み込んだ時に誤って器官に食べ物が入ってしまうことから始まります。
その時に、歯周病菌の混ざった食物や唾液も一緒に肺に入ってしまうことで感染し、命にかかわる病気にまでつながります。

誤嚥性肺炎は、お口の中の歯周病菌の濃度が高いほど発症の可能性が高くなります。
誤って気管に入ったものは、反射的に咳で吐き出すのが理想的ですが、筋力が低下していると吐き出すのが難しく、誤嚥性肺炎を引き起こすことがあります。
お口の中を清潔に保っていれば、歯周病菌の濃度が減り、リスクを抑える事ができます。
誤嚥性肺炎の予防には、継続的な歯科検診はとても大切です。

●歯周病と早期低体重児出産(早産)の関係
早産や胎児の発育不全の原因に、羊水や羊膜の感染が挙げられています。
正常に出産をした際の子宮内汚染率は1%未満であり、子宮内に細菌感染を起こすと、早産や低体重児出産の危険性があること示しています。

妊娠初期には個人差があるとはいえ、つわりなどで全体的なブラッシングが難しくなる方もいらっしゃいます。
そんな時は、歯磨き粉をつけないでブラッシングをしてみてください。歯磨き粉の味やにおいで気分が悪くなってしまうのであれば、無理に使う必要はありません。
また、歯ブラシだけでも気分が悪くなってしまう場合は、うがい薬を使って、よくお口をゆすぐだけでも効果があります。

このように、歯肉疾患は口腔内だけでなく、全身の病気と関係していることがわかります。
定期的な歯科検診を受けることは非常に重要です。

〇歯周病と認知症の関係について
歯周病が全身疾患に関わる事は先ほどお伝えさせて頂きました。
歯周病が認知症のリスクも上げてしまう事はご存知でしたでしょうか?

歯周病菌は、血流にのって脳内に侵入し、認知症になる可能性を高めることが分かっています。
歯周病によって歯茎に炎症が起きると、血液に炎症物質であるサイトカインが入ります。
サイトカインはアミロイドβという「脳のゴミ」と呼ばれるタンパク質を増やしてしまいます。

サイトカインは記憶を司る海馬に蓄積されて脳を少しずつ圧迫し、脳の細胞を死滅させてしまいます。脳細胞が減っていくことで少しずつ記憶力が低下していきます。
このように歯周病は、認知症の中で最も大きな割合を占めるアルツハイマー病の発症や悪化の要因になる可能性があります。

さらに、歯周病は歯が抜ける一番の原因でもあります。
歯がないと咀嚼ができませんし、咀嚼は脳への大切な刺激になります。
この刺激が脳に運ばれないと、脳の機能が低下し、認知症になる可能性が高くなると言われています。

●認知症の症状について
認知症になると、脳機能が低下によるいろいろな症状が現れます。

➀記憶障害 記憶を忘れてしまう
➁判断障害 理解力が低下し、判断や、新しいことを理解できなくなる
③見当識障害 人の顔、今いる場所や時間が分からなくなる
④実行機能障害 慣れていることでも出来なくなる など…

また、日常生活を送ることが困難になり、多動、イライラ、排泄困難、不規則な食事、昼夜逆転、幻覚、妄想、徘徊などの症状が現れることもあります。

これらの症状は環境によって引き起こされることが多いため、環境を変えることでリラックスし、改善する場合もあります。
また認知症の進行が進むと、専門家によるサポートや介護が必要になることがあります。

介護は行う側の負担も大きく、介護うつ、介護疲れがよく問題になります。
介護者のうつ病の兆候としては、食欲不振、睡眠障害、疲労困憊、不安感、心理的苦痛などが挙げられます。

また2025年には、高齢者人口の5%が認知症になると予測されています。
認知症になる確率は年齢が上がるにつれて高くなります。したがって、認知症は誰もがかかる可能性があると考えるのが妥当でしょう。

しかし、幸いなことにアルツハイマー病は今から予防することが可能です。
お口の中を綺麗にしておくことで、効果的に認知症を予防しましょう!

歯周病は、認知症・物忘れだけでなく、糖尿病、脳血管障害、肺炎など、さまざまな病気の引き金になったり、悪化させたりする原因にもなります。

これらの病気を防いでこれから健康に過ごしていくために、ぜひ定期検診をご受診ください!
私たち歯科衛生士が、これから先の健康維持をサポートさせていただきます。

 カテゴリ:Smileブログ

歯科用品


こんにちは、Smile10デンタルクリニックのせきです。

今回は、歯科用品についてのお話を致します。
歯医者さんで実際に使われている物もあります。ぜひ参考にしてみてください。


○デンタルフロス
歯と歯の間の汚れは、なかなか歯ブラシだけでは落としづらいですよね。
みなさんはどんな対策をしていますか?
実は歯ブラシによる歯磨きだけでは、汚れが約40%も残ってしまうと言われています。
特に歯と歯の間や歯周ポケットなど、歯ブラシが届きにくい部分の汚れが残ってしまうためです。
このような汚れが残っていると、細菌の量が増え、虫歯や歯周病の原因になることがあります。
口腔衛生を徹底するためには、歯ブラシでは落としきれない汚れをデンタルフロスで除去し、定期的なブラッシングを補う必要があります。

○デンタルフロスを使うメリット
★むし歯や歯周病の予防
歯垢(プラーク)が歯に残っていると、むし歯や歯周病の原因に繋がります。
プラークを適切に除去できれば、虫歯や歯周病を予防することができます。

★口臭を予防&改善
日常的にフロスを使用することで、食べかすやプラーク、歯周病などが原因となる口臭を改善することができます。

★むし歯の早期発見
フロスを使った時にフロスが切れたり、引っかかった経験はありませんか?
もしかしたらそれは、小さなむし歯ができているサインかもしれません。
歯と歯の間や、詰め物の下がむし歯になると、詰め物と歯の間に隙間が出来て、フロスが引っかかりやすくなります。
むし歯の早期発見のためにも、フロス中に違和感を感じたらぜひ歯科医院をご受診ください。
また、フロスをして歯ぐきから血が出る場合も歯周病の可能性があります。
同様に早期に歯科医院の受診をおすすめします。

○フロスの種類
デンタルフロスには、大きく分けて「ホルダータイプ(糸ようじ)」と「糸だけのロールタイプ」の2種類があります。
フロスをお試しで使う方や、糸だけのタイプが苦手な方には、持ち手付きのホルダータイプがおすすめです。
一般的に、糸ようじと呼ばれているのもこのタイプです。
ホルダータイプには、前歯に適したF型と、奥歯用に作られたY型の2種類があります。

糸だけのロールタイプは、好きな長さに切り取って指に巻いて使用します。
歯医者さんで使うフロスは、このロールタイプです。
いろいろな種類のフロスを試してみて、自分に合った使いやすいものを選んでみてくださいね。

○フロスの使い方
せっかくフロスの習慣を身に付けて頂くのに、間違った使い方で効果が半減したらもったいないですよね。
正しいフロスの使い方についてご説明致しますので、ぜひ一度マネをしてやってみてください。

(1)フロスをノコギリのように横方向に動かしながら、ゆっくりと歯と歯の間に入れます。
(2)歯ぐきの方まできたら、歯ぐきを傷つけないよう注意しながら、歯周ポケットの中にフロスを入れていきます。
(3)フロスを上下に数回動かして、プラークを落とします。歯に添わせるようにして、汚れをこそげとるイメージで動かして下さい。
(4)(3)で汚れを落としたのと、反対側の歯も同じように汚れを落としていきます。
(5)横にフロスを動かしながら、ゆっくりと抜いていきます。


歯磨き後のデンタルフロスの使用は、口腔衛生にかなり有効です。
しかし、使い方を誤ると汚れを落としきれなかったり、歯ぐきを傷つける原因につながります。
ぜひ毎日1回のフロスを習慣化してみてください!

○歯磨剤
多くの人が使っている歯磨き粉は、「化粧品」と「医薬部外品」の2つに分類されます。「化粧品」には基本の成分だけが含まれており、「医薬部外品」には薬効成分が含まれています。
日本で販売されている歯磨き粉のうち、9割が「医薬部外品」です。

★基本成分
研磨剤、湿潤剤、発泡剤、結合剤、香料、防腐剤などがあります。

★洗浄剤(研磨剤)
リン酸水素カルシウム、水酸化アルミニウム、無水ケイ酸、炭酸カルシウムなど。
歯の表面に付着した歯垢やステインなどを、歯を傷つけずに落とします。

★湿潤剤
グリセリン、ソルビトールなど。
適度な湿り気を与える働きをします。

★発泡剤
ラウリル硫酸ナトリウムなど。
泡のような作用でお口の中を満たし、歯の汚れを落としやすくします。

★粘結剤
カルボキシメチルセルロースナトリウム、アルギン酸ナトリウム、カラギーナンなど。
成分が分離しないようにまとめ、適度な粘性を与えるものです。

★香味剤
サッカリンナトリウム、メントール、ミントなど。
フレーバーをつけて、使い心地を良くします。

★保存料
安息香酸ナトリウムなど。
成分の変質を抑える働きがあります。

★薬用成分・むし歯予防
モノフルオロリン酸ナトリウム(MFP)、フッ化ナトリウム(NaF)など。
歯を強くし、虫歯を予防します。

★薬用成分・歯周病(歯肉炎、歯周炎)の予防
トラネキサム酸、塩化ナトリウム、麦芽エキス、酢酸トコフェロール(ビタミンE)、グリチルリチン酸二カリウム、β-グリチルレチン酸、IPMP(イソプロピルメチルフェノール)、トリクロサン、塩化セチルピリジニウム(CPC)など。

★薬用成分・口臭の防止
LSS(ラウロイルサルコシンナトリウム)など。

★薬用成分・歯のヤニ取り、着色落とし
ポリエチレングリコールなど。

★薬用成分・しみるのを防ぐ
乳酸アルミニウム、硝酸カリウムなど。

★薬用成分・歯石予防
ポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウムなど。

〇歯磨剤を使った後のうがいについて
少量の水(15ml程度)で5秒程度すすぎましょう。
歯磨剤には泡立ちの少ない発泡剤無配合のものやジェルタイプなど、いろいろな種類があります。
迷った時には、どの効果が一番欲しいかによって選んでいただければと思います。

〇お子様にオススメの歯みがきジェル
当院ではCheck up gel(チェックアップジェル)をオススメしています。

(1) フッ素配合で、むし歯を予防します!
(2) 泡立たないジェル状なので、歯みがきしているところがよく見えます!
(3) 歯みがきの後は吐き出すだけでOK!うがいができないお子様にも使えます!
(4) 年齢に合わせたフッ素の濃度と味を選べます。
(5) 生後6ヶ月頃の赤ちゃんから、大人、高齢者まで、幅広い層に対応!

また、他の歯磨き粉よりも味が美味しいと人気です!
歯磨きが苦手なお子様には、一度試してみてはいかがでしょうか?

当院では3種類の味を販売しております!
バナナ味・・・フッ素濃度500ppm 6歳未満
ぶどう味・・・フッ素濃度950ppm 6歳以上
ミント味・・・フッ素濃度1450ppm 15歳以上

フッ素が入っているので、
(1)歯を丈夫にする。
(2)虫歯になりにくくする。
(3)歯の再石灰化を促進する。
などの効果があります。
初期の虫歯であれば、再石灰化で修復できる可能性があります。

★使う量の目安
年齢に応じて適切な量を使用することが大切です。
*2歳以下 3mm程度
*3~5歳 5mm程度
*6~14歳 1cm程度
*15歳以上 2cm程度

★使い方
(1)歯磨き粉でいつも通りの歯磨きをする。
(2)一度うがいをして、口をゆすぐ。
(3)チェックアップジェルで軽く磨く。
(4)口にたまった唾を吐き出す(うがいはしない)

(2)でうがいをしますが、口をすすぐことができないお子さまは、ジェルでのブラッシングのみでもかまいません。
ジェルがお口に残るのが気になる場合は、軽くすすぐことも可能です。
ただし、すすぎ過ぎるとフッ素の効果が薄れてしまうので、ご注意ください。


〇コンクールFについて
みなさん、定期的にマウスウォッシュをしていますか?

お口の中を清潔にしてすっきりしたり、口臭を防ぐためにマウスウォッシュを使用される方は多いと思います。
もちろん、このコンクールFにも口臭予防などの効果があります。
マウスウォッシュの中でも特にコンクールFがオススメな理由は、有効成分であるグルコン酸クロルヘキシジンという成分に大きな2つの作用があるからです。

(1) 殺菌作用
グルコン酸クロルヘキシジンには抗菌作用があり、むし歯や歯肉炎の原因となる微生物の繁殖を抑制してくれます。
通常の歯磨きと併用することで、むし歯や歯周病の予防に効果的です。

(2)予防効果
殺菌作用のほか、細菌が歯に付着するのを防ぐ予防効果もあります。
虫歯・歯周病予防と同時に、お口の中の環境も改善してくれます。

★使い方
(1)コップに25mlから50mlの水を入れます。
(2)そのコップに5滴から10滴、コンクールFを入れます。
(3)数回ぶくぶくうがいをします。
一般に市販されているリステリンやモンダミンとは異なり、原液希釈タイプなので経済的です。
さらに、マイルドなミント風味なので、強い刺激が苦手な方にもおすすめです。

〇コンクールFについて よくある質問

1.いつ使えばいいのですか?
コンクールFを使用する際には、あらかじめ歯をきれいにすることが大切です。
磨き残しがあると、殺菌成分が歯の表面まで届かないからです。
効果を十分に得るためにも、歯磨き後の使用をお勧めしております。

2.使用後の飲食は可能ですか?
飲食は可能ですが、効果が薄まってしまうことがあります。

3.効果的な使い方はありますか?
コンクールFの殺菌成分は約12時間持続しますので、寝る前に歯を磨き、コンクールFでうがいをしたらそのまま寝て頂くのがお勧めです。
そうすることで、朝まで殺菌成分がお口の中に留まり、一晩中最適な歯周病予防ができます。

4.子供でも使えますか?
うがいができるお子様であれば、使用することができます。

 カテゴリ:Smileブログ

大事なイベントを控えた方のインビザラインのメリット


こんにちは!
医療法人社団 SED smile10デンタルクリニックしんぎょううちです!
重要なイベントを控えた方へ、インビザライン矯正のメリットについてお話していきます。

矯正治療というと、ワイヤー矯正を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
最近ではワイヤー以外に、目立たちにくいマウスピースで行う矯正方法も出てきています。
smile10デンタルクリニックでは、より目立たない方法で矯正できるインビザラインという歯科矯正装置を提供しています。
従来のワイヤーとインビザラインを比較しながら、この特別な矯正治療の多くのメリットを説明していきます。

①目立たちにくい!
ワイヤー矯正は、それぞれの歯一本ずつをワイヤーで引っ張って力をかけていく矯正方法です。
この装置は外から見るととても目立つので、矯正していることがすぐに分かってしまいます。
それに対して、マウスピース矯正(インビザライン)は透明で歯にフィットするマウスピースを使うため、見た目ではほとんど矯正中であることが分かりません。

②好きな物を自由に食べられる!
インビザライン矯正はマウスピースが取り外せるので、食事に制限がなく、好きなものを自由に食べることができます。
一方ワイヤー矯正の場合、直接的な食事制限はないものの、ワイヤーを調整した直後は引っ張られるような痛みがあるため、食べやすい柔らかい物中心の食事になることが多いです。また、矯正器具の隙間に食べ物が挟まることもあります。

③インビザラインのマウスピースでホワイトニングができる!
インビザラインで使用しているマウスピースに、ホームホワイトニング用のジェルを入れてホワイトニングを行うことができます。
インビザライン矯正中は、歯の表面にレジンのボタン(アタッチメント)をつけます。
アタッチメントがあると、うまく歯の表面全体にホワイトニングジェルを浸透させることが難しく、色むらの原因になるのでお勧めはできません。
しかし、矯正治療を終えた後はアタッチメントを外して、後戻りを防ぐ為に固定用のマウスピースを使います。
この期間中は、ホワイトニングジェルの浸透を妨げるアタッチメントが無い状態でマウスピースをつけられるので、ホワイトニングを行っても綺麗に仕上げる事ができます。

このように、マウスピース矯正は、矯正装置をつけていることを隠したい方、ホワイトニングで歯の色を明るくしたい方などにおすすめです。


○マウスピース矯正に向いている方
インビザラインは、目立たない透明なマウスピースによる矯正治療です。
ここ数年、インビザラインという選択肢が世間に認知されるようになり、ほとんど目立たない矯正方法ならやってみたい、と興味を持たれた方も多いのではないでしょうか?

インビザラインの技術は常に進歩しており、以前と比べるとはるかに多くの症例が治療できるようになりました。
しかし残念ながら、誰もが必ずインビザラインを選択できるわけではありません。
歯並びや噛み合わせによっては、ワイヤー矯正をオススメすることもあります。

○インビザラインで治しやすい歯並び

①叢生(そうせい)
歯の間がせまく、ガタガタと互いに重なり合っている状態です。

②空隙歯列(くうげきしれつ)
歯と歯の間に隙間がある状態で、すきっ歯と呼ばれることもあります。

③出っ歯
上の前歯が突出している歯並びのことです。歯の移動量が少ない場合は、インビザラインで矯正ができます。出っ歯が大きすぎる場合、インビザラインでの治療が難しい場合もあります。

④開咬(かいこう、オープンバイト)
上下の歯を噛み合わせた時に、前歯が離れたままになってしまう歯並びです。インビザラインは開咬の症例に対応できることが多いです。

⑤反対咬合
上下の歯を噛み合わせた時に、下の歯が上の歯より前に出ている状態のことです。歯の移動量がわずかであれば、インビザラインを使用することができます。

⑥過蓋咬合(かがいこうごう、ディープバイト)
噛み合わせが深い状態のことをいいます。上の歯が下の歯を隠してしまい、噛み締めた時にあまり見えません。

⑦交叉咬合(こうさこうごう)
奥歯が上下反対の噛み合わせになっている状態です。噛むときに顎がズレてしまうため、顎の関節にダメージを与える可能性があります。

○インビザラインがおすすめの方
●抜歯をしない症例
軽い症例の方であれば、抜歯をしなくてもインビザラインで矯正ができます。

●歯の移動量が少ない症例
歯の移動量が少なければ、抜歯をしなくても歯並びのためのスペースを作るれることがあります。
歯と歯の間を少しやすりがけして、わずかな隙間を元に歯を並べるスペースを作っていく事もあります。

●毎日20時間以上、マウスピースを装着できる方
インビザラインで矯正をするには、毎日20時間以上マウスピースを入れておく必要があります。
患者様ご自身でマウスピースを管理し、対応できる方が望ましいです。
規定時間以上の装着をしないと、歯が動かなかったり、予想と違う動きをすることがあります。

●周囲に気づかれることなく矯正治療を行いたい方
インビザラインのマウスピースは透明なので、ほとんど気づかれることなく矯正治療を行うことができます。

○インビザラインをおすすめできない方
●歯の移動量が多く、抜歯が必要な症例
歯の大きさや噛み合わせのバランスによっては、抜歯をしてワイヤー矯正が必要となる場合があります。

●骨格に問題がある症例
骨格に異常がある場合は、インビザラインは推奨されません。

○よくある質問 Q&A
そもそも「インビザライン」とは、透明なマウスピースを用いて、理想的な歯並びを実現する矯正治療法です。
目立ちにくいインビザライン矯正は近年注目されており、お問い合わせも多く頂いております。なかでも、よくある質問とその回答をご紹介いたします。

Q 治療期間について
A 治療期間は、その人の歯並びによって異なります。
一般的には、1年半から2年程度で矯正治療が終了します。
また、通常、矯正治療後の歯は元の状態に戻ってしまうため、定着するまでは、取り外し可能な保定装置を使用することが推奨されています。
そのため、歯並びを安定させるために2~3年の保定期間は必要です。

Q 1日の装着時間について
A 毎日20時間以上を目安に装着してください。
具体的には、食事の時と歯磨きの間以外は、矯正装置をつけておくことをお勧めします。
毎日20時間以上の装着時間をお守り頂けないと、歯の移動がうまくいかなかったり、希望する歯並びになるまでに時間がかかったりすることになります。

Q 痛みについて
A 痛みの感じ方には個人差がありますが、インビザラインは従来のワイヤー矯正と比較して、痛みが少ないことが報告されています。

Q 食事制限について
A 食事の際にはマウスピースを外すため、食事制限はありません。
マウスピースをしたまま食事や甘い飲み物を飲んだりすると、着色や汚れがマウスピースに残り、虫歯の原因になってしまうため、必ず外してからのご飲食をお願い致します。
また、お食事後には歯磨きをしてから、マウスピースのつけ直しをお願い致します。

Q ハミガキについて
A マウスピースは取り外しが可能なため、歯磨きの際にもいつも通りに磨いていただけます。


矯正歯科をお考えの方、歯の健康に関わるご質問をお持ちの方、ぜひお声掛けください。
アイテロという3Dスキャナーを用いてシミュレーションを行いながら、無料でご相談をお受けしています。ご自身の矯正後の歯並びをお見せする事が可能です。

また、インビザライン矯正の詳細については、専用ページでご案内しています。
前歯だけの部分矯正も行っていますので、矯正治療にご興味のある方は、当院までご連絡をお待ちしております。

 カテゴリ:Smileブログ

根管治療で多い質問にお答えしていきます


こんにちは!
Smile10デンタルクリニック 院長 吉永先生です。
今回は、根管治療に関するよくある質問とその回答をご紹介しています。

Q、根管治療とは?
根管治療は、主に2つの治療方法に分けられます。
➀一つは抜髄です。
痛みが強い場合は歯の神経である歯髄を抜かなければなりません。これは、虫歯が大きく神経まで到達している場合、神経が露出している場合などに必要になります。
神経まで到達するほどの大きな虫歯なので、歯髄炎という強い痛みが出る事があります。痛みを抑える為にも、歯の神経を除去して治療することになります。

➁もう一つは感染根管治療です。
歯髄炎を放置しておくと、歯の中の神経が死んでしまいます。最初は痛みが出ないので安心できますが、やがて歯の根の先端の骨を溶かすように虫歯が進行し、膿がたまり、痛みや炎症が起こります。
また、神経を抜く処置の後は、通常被せものをして終了になります。しかし、その後数年経つと、歯の根元が腫れたり、噛むと歯が浮くような違和感を覚えることがあります。
このような場合に、感染根管治療を行います。

Q、根管治療中はなにをしているの?
汚染された根管は、リーマー、エンドチップと呼ばれる細長い超音波器具、効果的な薬液で根管内の細菌や汚れを除去し、洗浄します。
洗浄後は、ガッタパーチャと呼ばれる材料を、歯の根の代わりにつめていきます。その材料を充填した後、土台を入れ、被せ物をします。
ただし、歯の神経や根っこの汚れは1回では取れないので、きれいになるまで何回か歯科医院に通う必要があります。

Q、どうして神経は残した方が良いのでしょうか?
歯髄には、神経、血管などがあり、重要な栄養素を歯に運ぶのに役立っています。
また、熱いものや冷たいものが歯にしみることで、虫歯になっても痛みを教えてくれます。

神経を抜いてしまうと歯は本来の役割を失い、まるで枯れ木のようになってしまいます。
歯がもろくなってしまうため、固いものを噛んだり、強い圧力がかかると割れてしまうこともあります。歯が割れてしまうと、抜かなければならなくなります。
そのため最適な健康状態を保つためには、神経を残すことが不可欠なのです。
SEDでは神経を残し、健康な状態を保つことを心掛けています。

Q、歯を抜くのは悪い事?
歯を抜いた後は、主に3つの選択肢があります。
1つ目はブリッジです。
抜いた歯の両隣の歯を削り、残った2本の歯を土台にして3本分の歯の力を支えられるように、橋渡しの詰め物を入れる方法です。
2つ目は入れ歯。
3つ目はインプラントです。
どの方法も長所と短所がありますが、自分の歯に勝るものはありません。そのため、やむを得ず抜歯する場合を除き、当院では根管治療という方法で、できるだけ多くの天然歯を残すようにしています。

Q、治療中にピピピと鳴っている音が気になります。
根管長測定器という機械の音です。
根管治療では根管内の長さを測り、リーマーと呼ばれる道具で根っこの中を綺麗にしていく必要があります。
そして最終的には、ガッタパーチャという樹脂を神経の管の中に入れて根管治療を完了させます。
この材料が根管の先まで入っていないと再発しやすいので、治療の精度を上げるために根管の先端まで長さを測定し、治療の精度を上げています。

Q、根管治療中の痛みについて教えて欲しい
根管治療では、特にご希望がない限り事前に麻酔を行いますので、ほとんど不快な思いをすることはありません。
万が一、痛みを感じるようであれば麻酔を追加して対処いたします。
しかし、虫歯の範囲が広く痛みが強い場合は、麻酔が効きにくいことがあります。

Q、治療後に痛くなるのはなぜですか?
根の先端は骨とつながっています。歯の神経が取れても、骨は痛みを感じます。
そのため、根っこの先まで清掃を行うと、痛みを感じることがあります。
この根っこの先の痛みは長くても約72時間程度で落ち着いてくると言われています。
痛みを軽減するための鎮痛剤をお出しすることもできますので、ご相談ください。

Q、噛むと、治療中の歯が痛いです
骨折と違って、歯を使わない様に安静にしておくことはできません。
咀嚼すると痛むことがあるので、できれば治療中の歯がある方で噛むのは控えた方がよいでしょう。被せものをしていない歯はもろく、割れてしまう可能性があります。

Q、治療途中ですが痛みが治まりました。通院をやめても良いですか?
エナメル質は象牙質よりも強度が乏しいため、長い間被せ物がされないままにしておくと、折れたりもろくなったり、虫歯になる可能性が高くなります。特に、一時的な仮の詰め物がとれてしまうと虫歯のリスクが非常に高まります。
また、神経を取った歯は虫歯になっても痛みを感じず、なかなか気付くことができません。
治療期間が空き虫歯が進行する事で、今まで残せる予定だった歯が残せなくなってしまう事もあります。
痛みが治まっても、ぜひ継続的な通院をお願いいたします。

Q、マイクロスコープでは何を見ているのですか?
医師用マイクロスコープでは、根管内部を拡大して見ています。肉眼では発見できないような亀裂などを発見することが可能です。
特に口の中は暗くて作業がしにくいため、マイクロスコープがないと根の本数が見えない部分もあります。精密なご治療のために欠かせない機器です。

Q、以前神経をとってから数年が経つのに痛みがあります。
根管治療について「数年前に神経を抜いて被せた歯が腫れて、噛むと歯が浮くような感じがする。食事中に痛みが出る。」とお話しました。
その時の痛みのほとんどは、根尖性歯周炎によってもたらされるものです。
神経をとった歯でも、中に残っている歯根が虫歯になることがあります。虫歯ができても痛みが出ないので、どんどん繁殖していきます。
根管内もその例外ではありません。細菌の侵入や繁殖によって細菌が骨まで到達し、炎症や痛みが引き起こされます。

Q、二度と神経を取らないためにはどうしたら良いですか?
最も重要なのは、お口の中の健康を維持し、虫歯を予防することです。
予防はできても、すでに虫歯になってしまった歯は元通りにすることはできません。
たとえ、虫歯になった歯を治療して詰め物をしたとしても、詰め物の隙間に細菌が入り込んでまた虫歯になってしまうこともあります。
虫歯の再発を防ぐためには毎日の習慣的な歯磨きが重要です。歯ブラシだけでは約60%しか汚れを落とせないと言われています。歯ブラシだけでは、歯と歯の間の汚れを十分に落としきれないためです。一日三回歯を磨いている方でも、フロスを併せてご使用ください。
続いて、生活習慣に注目しましょう。食後はすぐに歯を磨く、糖分の多いものを食べた後はお茶など糖分の少ない飲み物を飲む、飴やキャラメルなど口の中に残る甘いお菓子を摂取する回数を制限する、などを心がけましょう。
また、歯科医院での定期検診、歯科衛生士による正しいブラッシング方法の指導、歯科医院専用の超音波による歯石除去、目に見えない部分の初期虫歯の発見なども予防につながります。
予防をし、定期検診で早期発見をしていくことが、最も過費用と時間のかからない方法です。ぜひ当院で、あなたのお口の健康のためにサポートをさせてください。

根管治療について総合的に説明した厚生労働省のホームページをご紹介します。
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/h-02-016.html
是非ご一読ください。

 カテゴリ:Smileブログ

口呼吸が子供たちに与えている危険

こんにちは!
医療法人社団SED 理事長の山口です。
このブログでは、子どもの口呼吸がもたらす悪い影響についてご説明いたします。

2021年の大規模な疫学調査¹では、日本の子供の3分の1近くがすぐに見て分かるような口呼吸をしていると分かっています。
また無自覚な口呼吸を含めると、5分の4、つまり80%近くのお子様が、口呼吸でお口ぽかんの状態であると言われています。

¹Environmental Health and Preventive Medicine 2021

低位舌症
口呼吸の子供のうち、かなりの人が低位舌症(ていいぜつしょう)になっていることを、以前にブログでご説明いたしました。
低位舌症とは、舌の位置が下がり、本来の正常な位置にない状態のことです。

会話をしているときは舌は自由に動きますが、それ以外の時には、常に決められた場所に舌先がついているのが正常な状態です。
この場所を「スポット」(図1)と呼びます。スポットの具体的な場所は、2本の前歯の後ろ、歯の裏側の歯ぐきです。
全身の健康を維持するためには、鼻で呼吸しながら舌を口の中のスポットに軽く触れるようにすることが大切です。

舌先をスポットにつけていると、舌の根元が離されて気道が開きます。(図2)
気道が広くなることで、酸素を吸い込みやすくするのに役立ちます。このような条件は、お子様の健康な呼吸にとって非常に重要です。

口呼吸の子どもは、舌の位置が定位置にない「低位舌症」です。なぜ口呼吸の子は低位舌症になるのでしょうか。
舌が本来の位置である「スポット」に固定されていると、舌が障害物となり、口からの空気の流れが妨げられます。つまり、舌の位置を下げなければ、口で呼吸することはできません。
実際に舌先をスポットにつけて、口から息を吸い込もうとしてみてください。非常に大変であることがおわかりいただけると思います。

舌がスポットに触れていないと、口呼吸が始まります。このとき、お子様の体にはどのような反応が起こるのでしょうか?

舌先がスポットから離れると、舌の根元は気道の下方に下がっていきます。(図3)(舌根沈下)
この下垂の結果、どのような影響が出るのでしょうか?図をよく見ていただければ、ご理解いただけると思います。

図2と比べて舌の根元が気道に入り込むため、空気の吸入量が減少します。
簡単に言えば、呼吸がしづらい状態です。
呼吸がしづらくなると、子どもは首を後ろに反らすことが多いです。これは意図的な行為ではなく、自分を守るための無意識の反射です。気道の狭さを解決するために、頭を後ろに反らして気道を開こうとしています。

また、頭を反らせると前が見えづらくなります。そのため、帳尻を合わせるように猫背になっていきます。これが、猫背になるプロセスです。(図4)

口呼吸と睡眠の関係
口で呼吸をしている子ども達は、夜眠っても深い眠りにつくことができません。
睡眠には2種類あります。レム睡眠とノンレム睡眠です。
基本的にレム睡眠は浅い眠り(夢を見ている)、ノンレム睡眠は深い眠りです。
ノンレム睡眠はさらに、第1相、第2相、第3相、第4相の4段階に分別され、第1相から第4相に進むにつれて眠りは深くなっていくのだそうです。
子供の成長・発達に極めて重要な成長ホルモンは、より深いノンレム睡眠である第3相と第4相で分泌されます。

子供の成長のためには、成長ホルモンの分泌は非常に重要です。
そのためには、ノンレム睡眠の第3相、第4相に達する必要がありあます。
しかし、長時間寝ていても口で呼吸をしていると第3相、第4相に達しにくくなり、ホルモンの分泌が少なくなってしまうのです。

成長ホルモンは骨の軟骨や肝臓に関与し、IGF-Iという物質の産生を促します。
これにより骨の成長が促され、身長が伸び、身体が育っていきます。
このホルモンは、夜間の深い眠りの時間帯やノンレム睡眠の第3、4相に特に活発に分泌されます。

習慣的に口呼吸をするとノンレム睡眠の第3相、第4相に到達しにくくなり、ホルモン量が24時間ずっと制限され続けることになります。
口呼吸は、成長ホルモンの分泌を減少させ、結果的に身体発育を阻害します。

また、舌の位置が低い(低位舌)と、舌が気道を狭めてしまう舌根沈下になることをお伝えしました。
さらに、低位舌のお子様が横向きに寝ると、重力によって舌根がより気道に落ち、空気の通り道が完全に塞がれる可能性があります。(図5)

睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群は、寝ているときに何度も呼吸が止まる睡眠障害です。
気管が完全にふさがれて酸素不足になるため、眠っても疲れが十分に回復しません。その結果、日中に突然の眠気に襲われることがあります。

また、無呼吸症候群の方は交通事故に遭いやすく、一般の方の2.5倍と報告されています。さらに、成長期の脳は大人以上に酸素を必要とするため、子供にも大きな影響を与えます。
特に体の中でも、脳は全体の酸素の25%を使うほど、多くの酸素を必要としています。
脳への酸素供給が滞ると、脳へのダメージに繋がります。

睡眠時無呼吸症候群によって脳への酸素供給量が減少すれば、その影響は計り知れないと考えるのが自然でしょう。いびきや無呼吸などで熟睡できない子供の約40%が注意欠陥障害(ADD)や注意欠陥多動性障害(ADHD)を発症したり、学習障害を発症するという調査結果があります。²

²Goyal A,Pakhare AP,Bhatt GC,Choudhary B,Patil R(2018)Association of pediatric obstructive sleep apnea with poor academic performance:A school-based study from India.Lung India 35:132-136

さらに、子供が8歳を過ぎてもいびきをかいている場合、認知能力が永久に20%低下する可能性は80%にも上ると言われています。³

³Catalano P,Walker(2018)Understanding Nasal Breathing:The Key to Evaluating and Treating Sleep Disordered Breathing in Adults and Children.Curr Trends OtolaryngolRhinol:CTOR-121.

以上の事から、注意欠陥障害(ADD)や注意欠陥多動性障害(ADHD)の原因として、口呼吸が関係している可能性があることが分かっています。
ただ、日本ではまだその認識はあまり広まっていないのが現状です。

子どものための良い呼吸とは?
一般的に、良い呼吸とは、静かで穏やかで、鼻から行うものです。
反対に悪い呼吸とは、うるさく、肩や胸に力が入っていて、口から行っている呼吸です。
良い呼吸は、例えるなら、鳥の羽が鼻の上にのっていても吹き飛ばされないような状態です。

まとめ
口呼吸は、子供の発育に重大な影響を及ぼします。酸素の流れが悪くなると、疲労感、成長・発達の遅れ、集中力の低下などの問題が生じます。また、睡眠パターンが悪くなり、学習能力や記憶力の低下にもつながる可能性があります。

正しい鼻呼吸のために、喋っている時以外は、舌は常にスポットにあてているようにしましょう。
正しい呼吸の習慣を身に付けることで、人生の早い段階から健康的な習慣を育むことができます。

このブログが親御さんの子育てに少しでも役立てば嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!

医療法人社団SED
理事長 山口和巳

 カテゴリ:Smileブログ