こんにちは。
スマイル10デンタルクリニック 歯科衛生士のしまだです。
寒暖差のある日が続いておりますが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。体調管理にはくれぐれもご注意ください。
本日は、虫歯っていったい何?についてお話したいと思います。
はじめに、虫歯とは、口腔内の虫歯菌によって穴があいてしまった状態を指します。
虫歯菌は、歯垢(プラーク)の中にいて、糖分を栄養にして、酸を形成します。虫歯は、進行の度合いによって5段階に分類され、CO(シーオー)は初期虫歯の状態、C$は最も深刻な状態を表しています。虫歯の状態によって、さまざまな治療法が実施されます。
・co
注意深く観察しなければわからない状態の虫歯です。まだ穴は開いていませんが、エナメル質に沿って黒ずみがあり、虫歯になる可能性があることを示しています。歯は侵食と再結晶を繰り返しており、通常は白っぽい色をしていますが、長期間にわたって侵食されると、薄いベージュ色、薄い茶色、または濃い茶色の色調になることがあります。
・c1
虫歯の初期段階では、歯の外側のコーティングであるエナメル質に限局して現れることがあります。この時点では痛みはありませんが、冷たいものを口にしたときに知覚過敏を感じることがあります。
・c2
虫歯が歯の内側の層(象牙質)まで進行した状態です。この段階では、まだ神経まで到達していませんが、変色したり、冷たいものや甘いものに触れたときに違和感を覚えたりするなどの警告症状が出ることがあります。
・c3
神経に接触する程度に進行したむし歯です。熱いものや冷たいものを食べると違和感を感じたり、何もしなくても脈打つような感覚を伴うことがあります
・c4
歯の根っこだけが残っている状態のことです。虫歯を放置したため、歯冠が破損し、細菌に感染した歯髄が露出し、歯根だけが残った状態です。このような場合、歯根の周囲の骨が崩壊し、歯根の先端に膿が溜まり、痛みを感じるようになります。また、口臭がひどくなることもあります。
むし歯の治療には、大きく分けて3つの方法があります。
1つ目は、虫歯の部分を削り取り、削った部分に詰め物をする切削修復。
2つ目は、神経をとる治療をして人工のかぶせ物をする方法。
3つ目は、むし歯によって歯髄が侵され、歯全体が悪くなった場合に行う抜歯。
この後は、つめもの、かぶせものについて説明します。
歯の欠損で表面積が少ない場合は、コンポジットレジンという樹脂を使って人工的な詰め物で済みます。しかし、広範囲の表面積を埋めなければならない場合や、根管治療や神経を抜いた場合には、「つめもの、かぶせもの」で歯を修復することが必要です。
つめもの、かぶせものを分類する用語は、その大きさによって異なります。
●溝を占めるには小さいものは「インレー」
●歯のほぼ全体を覆うほどの大きさのものは「アンレー」
●1本の歯を完全に覆う補綴物は「クラウン」
と呼ばれています。いずれも歯がたをとる必要があります。
金、銀、パラジウムを組み合わせて作られた銀歯は、一般的に保険が適用されます。
CAD/CAMプラスチックで作られたものは保険適用になることが多いですが、強度が高くない為、強い力が加わると破損しやすいという欠点があります。
より審美的に見た目の良い白い材質、つまりセラミックやジルコニアを選択する患者様が増えていますが自費診療になります。このセラミックやジルコニアには審美性だけでなく、特筆すべき利点があるため、多くの患者様が選択しています。
自費補綴物のメリット
自費補綴物のセラミックやジルコニアには大きなメリットがあります。
【耐久性】
耐久性は、補綴物を選ぶ際に最も重要な要素の一つです。お口の中の状態やお手入れの仕方によって補綴物の耐久年数は異なりますが、同じ状況であれば保険の補綴物より自費の補綴物の方が長持ちすると言われています。
なぜならば、自費の補綴物は、高品質な材料で作られているため、摩耗や破損が起こりにくいのです。
さらに、歯とのフィット感が高いため、歯との境目から虫歯になるリスクが下がります。
【健康と機能性】
自費の補綴物のもう一つの大きなメリットは、より健康的で機能的なことです。
銀歯の場合、経年劣化により歯と銀歯の間に隙間ができ、その隙間から細菌が侵入して再び虫歯になることがあります。一方、自費の歯科補綴物では、光で固まるレジンセメントの接着剤を使用し、経年劣化による腐食や溶け出しが起こりにくいのが特徴です。
このセメントは光を照射して固めるため、光を通さない銀歯には使用することができません。
【審美性】
補綴物を選ぶ主な理由のひとつに、審美的な理由があります。この点で自費の補綴物は保険の補綴物よりも優れています。歯の色を自分の白い歯に近い色にすることができ、目立ちにくいです。
さらに、自費の補綴物では、形や大きさをカスタマイズして、自分の他の歯にぴったり合うようにすることができます。そのため、補綴物の審美性が高まり、より自然な笑顔、印象を人に与えることができます。
自費の補綴物 それぞれの特徴
最近は、保険でカバーされる補綴物よりも、審美的で質の高い補綴物を手に入れるために、セラミックやジルコニアを選択される患者様が増えています。それぞれの長所や利点についてご紹介します。
セラミック、ジルコニアと言っても多くの種類がるのでわかりやすいくお伝えします。
名称は、顕微鏡を使って精密なセラミック、ジルコニアを提供しているSEDの呼称になるのでご了解ください。
1.プレミアムセラミック(小臼歯に最適です
プレミアムセラミックは、前歯や小臼歯に適しています。透明度が高く、周囲との親和性が高いため、口腔内でご自身の他の歯と同じように自然に見えることが特徴です。また、硬度も自分の歯に近いと言われており、安心して長く使っていただけるセラミックです。
透明感に優れていることが特徴です。
2.プレミアムイヤ(大臼歯に最適です)
プレミアムダイヤは、強い噛む力がかかる大臼歯部に適した補綴物で、素材は人工ダイヤモンドと同じものです。この素材は強度が高いので、歯ぎしりが強い方にもおすすめです。
また強度が高いため、より長持ちし、信頼性の高い素材です。
強度はプレミアムセラミックの約2倍です。
3.プレミアムジルコニア(上の前歯に最適です)
プレミアムジルコニアは、前歯に最適なまさに特別な被せものです。
プレミアムジルコニアの特徴は、内側がジルコニア、外側がセラミックでできているため、「強度+見た目の良さ」、といういいとこどりです。
単色仕上げではなくグラデーションカラーが可能で、より天然歯に見えるという点です。
上の前歯など審美性を気にされる方におすすめです。
次にC4や歯周病で歯を抜かなければならなくなった場合の治療にも触れておきます。
ブリッジとインプラントの違い
虫歯や歯周病などの理由で失った歯を補う治療法として、ブリッジ、インプラントの違いについて解説します。
【ブリッジ】
失った歯の両隣の歯を土台にして、噛めるように橋渡しする治療方法です。
インプラントが治療法として確立するまではスタンダードな治療方法でした。
取り外しではなく固定されているため、異物感や噛んだときの違和感が少ないという利点があります。
抜けている部分に隣接するを削り、その2本の歯にクラウンをかぶせ、その真ん中にポンティック(人工歯)を入れるものです。
2つのクラウンがポンティックを支え、ブリッジが出来上がります。
【ブリッジの利点】
ブリッジの主な利点の一つは、適切な噛み合わせと咀嚼を回復するのに役立つということです。
ブリッジは患者さんの他の歯が移動するのを防ぐので、患者さんの噛み合わせが変わるのを防ぐことができます。
【ブリッジの欠点】
大きな欠点は、両隣の歯2本を削る必要があることです。
すでに被せものがしてあればもう削ってあるということなので問題はすくないですが、健康な歯を削るということはその後の問題を作ることになります。
次にインプラントです。
インプラントにはすでに50年の歴史があり、信頼性の高い治療、予知性の高い治療になっています。
【インプラント】
歯を補う場合、インプラントはますます注目されているオプションです。インプラントでは、手術で人工歯根を骨に埋め込み、その上にジルコニアを装着します。そのため、健康な歯を削る必要がなく、他の歯に負担をかけることもありません。
さらに、骨にしっかりとくっつくので、天然歯に近い自然な状態で噛むことができます。
よって、第2の永久歯とも呼ばれています。
ジルコニアは見た目も自然ですが、保険適用ではありません。
また、外科処置が必要なため、高血圧や糖尿病、口の中の状態など、治療が不可能な場合があります。
また、インプラントは骨としっかり結合していますが、天然歯に比べると粘膜との結合が弱いため、歯周病のリスクもあります。
そのため、最良の結果を得るためには、毎日の歯磨きやフロスの使用、クリニックでの定期的なメンテナンスなど、口腔内のケアを行うことが重要です。
口腔ケアが不十分な場合、インプラント特有の歯周病の一種であるインプラント周囲炎にかかる可能性があります。
しかし、適切な時期に適切なメンテナンスを受けていけば10年後に機能している割合は97%というデータもあり、予知性の高い治療方法です。
今回は、むし歯の4つの段階、むし歯を修復する補綴物、欠損を補うためのアプローチについて説明しました。補綴物には様々な種類があり、担当医がその中から最適なものを選び、提案します。
治療前に当院のスタッフが様々な種類の補綴物について説明します。
ご質問やご不安な点がございましたら、担当医またはスタッフにお気軽にご相談ください。